ドライブオンとは?1万円でスマートカーへ [ビジネス]
「そろそろ燃料が切れそうです。このあたりで一番安いガソリンスタンドはこちらです」――。
小さな機器をクルマのハンドル下にある端子に接続するだけで、様々なデータを集めて
カーナビやスマートフォン(スマホ)を通じてドライバーに有益な情報を提供してくれるという。
・一般ユーザーにはあまり知られていないが、実はクルマの中にはコンピューターがあり、
クルマに関する様々なデータが蓄積されている。例えば、スピードやガソリンの量、
ワイパーの動き、外気温計、エンジンの異常など、その種類は50以上。
ドライブオンは、こうしたデータをスマホに送り、そこからインターネットのサーバーへ接続し、
リアルタイムに集計・分析して運転に役立つ情報を知らせてくれる。
・例えば、燃料タンクに残るガソリンの量でもうすぐガス欠になることがわかると、そのときの
位置情報とサーバー側でもっている近隣のガソリンスタンドの価格情報を組み合わせて、
冒頭のように警告と同時に周辺で一番安いガソリンスタンドを教えてくれる。
・クルマの状態から買い替えタイミングをおすすめしたり、その際の買い取り価格の目安も
提示したりと様々なサービスを提供することが可能だという。
・スマホを通じて常時クルマはインターネットに接続される状態になる。
「どんなクルマも差し込むだけでスマートカーに変身する」。いわば、あらゆるモノが
インターネットにつながる「IoT(インターネット・オブ・シングス)」のクルマ版。
・ドライブオンでは、ユーザーの運転スキルを判定できる機能がある。
すでに国内外の複数の保険会社が、安全運転をする人は保険料を安くする「テレマティクス保険」
で同様の採点方法を始めている。
・多くの車両を抱える運送業界が使ってもメリットがある。例えばタクシーに導入すれば、
ドライバーが何時から何時まで働いているか監視したり、どこにどの車両をどのくらい配車すれば
効率的か把握したりすることができる。故障や不具合はないか、自動車のコンディションも
常時把握できるため、台数の多い事業者にとっては手間が大幅に軽減できメリットは大きい。
・普及すれば、マーケティングに活用することも可能だろう。例えば「東京・銀座を走るトヨタの
レクサスは〇〇台」といったようにドライブオンを取り付けたクルマがどこにどのくらいいるかが
即座にわかるようになる。こうしてセグメント化された情報を基に、企業は富裕層には腕時計や
不動産などの高額品の広告をカーナビやスマホに配信するといったことが可能になる。
・端末の価格は9800円、一般販売は16年2月を予定している。
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